クリスマス

彼氏が家から徒歩1~2分の病院で健康診断を受けてから出社すると家を出た。私は昨日の体調不良が完全に風邪になってたせいで怠くてゴロゴロしてたら彼氏が帰宅した。

お腹が痛く、仕事で使うものも忘れてたので戻ってきたそうな。

腹痛を嘆きながらも出社しようとしてたので、とりあえず薬を飲ませて少し横になりなよと促した。

そして「休んでも良いんじゃない?お腹痛いのは休む理由になるよ!」と悪魔の囁きをしたけれど、頑張ってお仕事しに行った。当たり前の事だけど、偉いなと思った。私はまともに仕事に行くこともできない。


もしもあまりに腹痛がひどいなら昼に帰宅すると言ってたけど、結局定時に仕事を終わらせ普通通りに帰宅した。



帰宅後、食事に行こうと誘われたけどまだお腹も空いてないしそもそも胃の調子が悪くて悩んでいたら「じゃあパチンコかカラオケに行こう」と誘われた。カラオケはまだ良いとして、パチンコはやらないし好きじゃないし絶対もっと具合悪くなるので断った。


「なんか遊びたい気分!」と言うので、何にも考えずに「ラブホは?」というと「イイネ!」とノリノリになった。「はなちゃんはこっちのホテル行ったことないよね?!高いホテルあるからそこにしよう!!」と言われた。

本当は何軒か行ったことあるけど、知らない振りしてその提案にのった。夏から秋にかけていくつかのラブホに行ったけど、あまりの汚さや不便さにゲンナリしてた。取り敢えず支度をして向かう先がまともなホテルであることを願って出発した。



到着したホテルは、はじめてこっちで使ったコテージ型のホテルの高い方のお部屋だった。安い方より設備が充実して部屋のデザインが可愛くて感動した。札幌で使うラブホはどちらかというといつもシンプルやモダンなお部屋だったけど、そのお部屋はお姫様のお部屋をイメージさせるデザインでただただ、甘い溜息がでてしまった。



部屋には無料のコスプレ衣装と風呂場にはすけべ椅子が置いてあったので、取り敢えず置いてあったトナカイのコスプレをしたりカラオケしたり、そしてお風呂で久しぶりに彼氏をすけべ椅子に座らせ体を洗ってあげた。


はじめて会った時、そしてお互い無意識のうちに好意を持った時もすけべ椅子に座らせて体を洗っていた。


あの時より体を洗うのが少し下手くそになりながら、でももっとあの時より幸せにな気持ちで体を洗った。そして、ジャグジーに入りゆっくりゆっくり体をあたため癒した。



本当はラブホで少し遊んだあとにお寿司を食べに行く予定だったけど、ラブホで食事もしてしまおうと提案されて私はコラーゲン豆乳鍋を注文した。彼は焼きカレーと焼きうどん。彼氏は完食、私はほとんど残したけど、デザートのパフェはちゃんと食べた。


満足するだけ遊んで眠たくなったので帰宅することに。帰りの車の中で、お互いもう良い歳だよねと言う話になった。何の先も見えないけれどこんな幸せな毎日が続けば良いな、嫌なことの何倍も嬉しい事があると良いなと「そろそろ世界征服しなくちゃな」と言う彼氏の隣で考えていた。


うまれてから初めて恋人と過ごすクリスマス。うまれてから初めて家族と過ごさなかったクリスマス。うまれてから初めてこんなに幸せで心が満たされたクリスマス。

そして、うまれてから初めてこんなに愛されたクリスマス。