仕事のこと

入店してどのくらいだろうか。


常にトップだった。先月の前期の成績は今まで以上に信じられない良い数字だった。


それに私は怯んでしまった。勝手に怯えてしまった。


常に誰にも文句を言われないように成績だけはトップでいようとしたあまり、自分でも引くような数字を叩き出してしまったので、これを落としたくないという自分が自分に背負わせたプレッシャーに押しつぶされた。


馬鹿だと思う。


例え、成績が落ちたとしても誰も何も言わないだろうし言われても言い返す言葉は沢山あるのに、たぶん自分に何かを言われたときに言い返す言葉が見つからないから逃げてしまったんだろう。




私は幼い頃から大人の思う理想の私を演じていた。未だに誰にも言われていない、期待されていないのに演じようとする癖が抜けない。




私は私に怯えているのだろうか。


私は凄く怖い。


わからない、見えない何かに急き立てられる感覚に怯えている。


部屋から出たら楽になるのに、部屋から出ることでまた新たなミッションが課せられるので、私はお布団の中でひたすら太陽を避けている。